日本ローカーボ食研究会

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「骨折予防の薬は5年以内の使用に留めましょう」(その②)

 特に閉経後の高齢女性で骨密度は低下しやすく、整形外科から骨を丈夫にして骨折を予防するための薬をもらっている人は多いと思います。ただし、本来骨折を防ぐために飲む薬を長期で飲んでいると、太ももの骨折が増えてくることが分かってきました。

 骨は古い骨を壊す(骨吸収)と新しい骨を作る(骨形成)の両方を繰り返しています。問題となる薬はビスホスホネートという薬で、古い骨を壊すのを抑える働きで骨密度が下がらないようにします。薬を飲み始めての数年は骨が壊されないので骨密度は下がらないのですが、ずっと古い骨の成分のままになるので年数が経つほど骨は壊されないが新しい骨に作り変えられないので結局骨折しやすくなってしまいます。
 今回、ビスホスホネートによる骨折リスクがどの程度あるのかを調べた最新の研究結果が発表されました。その結果、アメリカの保険システムに登録されているビスホスホネートを飲む50歳以上の女性196,129人を調べたところ、太ももの骨折が277件発生しました。太もも骨折のリスクはビスホスホネート製剤の使用期間に伴い上昇し3カ月未満と比較して、3~5年未満で8.86倍に、5~8年未満で19.88倍に、8年以上で43.51倍に上昇しました。また白人に対しアジア人では4.84倍骨折リスクが上昇しました。

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 骨折の発生数自体は約20万人に対して277人と多くないので過度に心配する必要はないかと思います。しかし、5年を超えてビスホスホネートを使用されている方は自分の骨折リスクを確認してみて、主治医と薬の必要性を相談していただければと思います。

 (薬剤師 松岡武徳)  

出典:Atypical Femur Fracture Risk versus Fragility Fracture Prevention with Bisphosphonates.  D.M. Black. et al. N Engl J Med DOI: 10.1056/NEJMoa1916525
 

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